水がきれいなところにいるというメジロアブという種類とのことで、なんでも、ウェーダーが見えなくなるほどの量がたかってくるらしいのです。。。
よって、装備は万全を期さなければなりません。
鮎タイツ(ウェーダー)などの基本装備はもちろん、長袖Tシャツの上に襟付き長袖シャツ。グローグは一枚だとその上から刺されるということで2枚重ね。指先も出せません。
首周りは熱中症対策もかねてタオルを巻き、キャップの下にもタオルをかぶせ両耳を隠します。そして、その上から虫除けネットをかぶり、全身にハッカスプレーを吹きかけて準備完了。
肌の完全露出ゼロ。とても釣りとは思えない格好です(笑
以上を車の中で終えて車外に出ると、さっそくアブです。
で、いよいよここから釣り場まで、鮎行軍の開始です。
ワタシは撮影機材を背負い、先導役のタフネス鮎師と編集者は、竿、オトリ缶などなど色々な荷物を持ち、30m以上はあろうかという急勾配の杉林の谷(もちろん道などありません)をアブにたかられながら下ります。
なんとか下り降りると、川辺はアブのさらなる猛襲。
量がハンパではありません。下半身を見ると恐ろしいことになっています。完全なオカルト状態です。
(写真撮りたかったけど、それどころじゃありませんでした)
しかし、釣り場はまだ遥かかなたらしく、このアブをひきつれながら入水。増水した流れの速い川を何度も横断しなければなりません。
一見たいした流れに見えないものの、川というものは海と感覚がまるで違います。
水深が膝上を超えると水の押しが強くて歩けません。時には腰まで浸かる状態なのですが、これまで取材で数回しか川の中を歩いた経験がないワタシが、とても機材を背負いながら渡れるような流れではないのです。
ということで、ワタシはタフネス鮎師に腰のベルトをひっぱってもらうと同時にワタシは彼の腕につかまり、さらにワタシが背負った機材が水没しないよう編集者が後ろから荷物を支えながら数キロ上流まで、川渡りの連続です。
ヤバイ、体力の限界に近い...と、思った頃ポイントに着くと、ワタシと編集者はもうヘロヘロ。
が、ワタシたちより約ひと回り歳が上のタフネス鮎師は、何事もなかったかのように釣りを開始しました(唖然...
これを、シーズン中ほぼ毎週一人でやっているというのだから、アンビリーバボーです。
川に浸かりながらなんとか撮影を終えると、昼すぎに一度川を下り&プラトーンのごとくガケを上り昼飯。なのですが、消耗しきって食欲がぜ〜んぜんありません。それでも、なんとか食ってちょっと昼寝をすると午後の撮影開始。
夕方5時に納竿。宿で温泉につかり、酒をかっくらい二日目終了です。
◆□
翌日3日目は朝4時出発。
秋田から山形、新潟までの日本海沿いの河川数カ所釣り下ります。鮎釣りのランガンという、異例の釣りスタイルです。
撮影を終えたあと、ワタシも30分ほど釣りをしましたが、1尾ゲットの2バラシ。
オトリを使ったこの友釣りは、食わせるのではなく、いかにオトリ鮎をうまく泳がせるかがキモの特殊な釣り。普段やってる釣りとはまるで違い大変難しい。腕の差が見事に釣果に表れる釣りです。
しかも、数十マンもする10mほどのロングロッドでオトリを操り、アワセは禁物。ランディングは、水中から抜いたアユをネットで空中キャッチです。これまで取材で数回やってますが、数回の経験では未経験と同じようなもの、というくらい畑違いの釣りなのです。
いやあ、友釣りは難しい。
夕方に納竿すると、その足で新潟から群馬、東京を経由して土砂降りのなか深夜の帰宅となりました。
まったくもって体力のなさを痛感させられた今回の取材。体は鍛えとかんとなあ、と感じた次第でした。
最後まで読んでくださった方、長文にお付き合いいただきサンキューです。
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●ちなみに、この本の来年度版の取材でした
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